救急車がサイレンを鳴らして走行している時、しばらく聴いていると、音の高さが変化することがあります。これは、救急車(音源)が動いているため、音の高さが変化して聞こえるからです。

ちなみに、救急車のサイレンの音は、株式会社パトライトが取得した特許(4059030)によると、

高い音960Hzと低い音770Hzの繰り返し

だそうです。(Hzは振動数の単位で、1秒間に何回振動するか、を示します。数値が大きいほど高い音になります。)

音源が移動している場合の音の高さ

救急車のように、音源が移動している場合は、観測者にきこえる音の高さが変化します。(音をきく人のことを、観測者とよびます。)計算式は

きこえる音の高さ = 音源の出す音の高さ × 音の速度 ÷ (音の速度 - 音源の速度)

です。音源の速度は、遠ざかっている時は速度がマイナスになります。

音源の音の高さ960Hz、音の速度340m/s、音源が速度10m/sで近づいてきている場合は、

きこえる音の高さ = 960 * 340 / (340-10) ≒ 989

となります。逆に音源が速度10m/sで遠ざかっている場合は、

きこえる音の高さ = 960 * 340 / (340+10) ≒ 933

となります。

音源が近づいてくるときの音の高さ
音源が遠ざかっていくときの音の高さ

観測者が動いている場合も、音の高さは変わります。

きこえる音の高さ = 音源の出す音の高さ × (音の速度 + 観測者の速度) ÷ 音の速度

です。観測者が音源から遠ざかっている時は速度がマイナスになります。

音源の音の高さ960Hz、音の速度340m/s、音源に速度10m/sで近づいている場合は、

きこえる音の高さ = 960 * (340 + 10) / 340 ≒ 988

となります。逆に音源から速度10m/sで遠ざかっている場合は、

きこえる音の高さ = 960 * (340 -10) / 340 ≒ 932

となります。

音源に近づいているときの音の高さ
音源から遠ざかっているときの音の高さ

最後に、音源も観測者も動いている場合です。

きこえる音の高さ = 音源の出す音の高さ × (音の速度 + 観測者の速度) ÷ (音の速度 - 音源の速度)

です。定性的には、「近づいている場合は、音が高くなる」「遠ざかっている場合は、音が低くなる」となります。

音源:観測者に近づく、観測者:音源に近づく
音源:観測者に近づく、観測者:音源から遠ざかる
音源:観測者から遠ざかる、観測者:音源に近づく
音源:観測者から遠ざかる、観測者:音源から遠ざかる

このように、音源と観測者のいずれか・または両方が動くことによって、音の高さが変化することを、ドップラー効果と呼びます。高等学校で物理の授業で習った方もいるかもしれませんね。(座標ベースで学習した場合は、速度の測る方向が、上の計算式と異なるかもしれません。)

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